更新日:2024年3月28日
おすすめの尿漏れパッドは?生理用ナプキンやおむつとの違いや使用時の注意点を解説

尿漏れは産後の女性に限らず、年齢を重ねると男女問わず誰にでも起こり得る現象です。尿漏れが気になる場合は、尿漏れパッドの使用を検討してみてはいかがでしょうか。
尿漏れパッドは尿漏れ時にも下着や衣類を汚さずに済むアイテムで、吸水量によってさまざまな商品が売られています。そして正しく使うと尿漏れを心配せず、快適に日常生活が送れる便利なアイテムです。
この記事では尿漏れパッドと似た商品の違い、種類、おすすめの尿漏れパッド、使い方などを解説します。
自分に合った尿漏れパッドを知りたい方や、尿漏れパッドの選び方にお悩みの方は参考にしてください。
尿漏れパッドとは
尿漏れパッドとは、少しの尿漏れがある場合に使用するパッドのことで、軽失禁パッドと呼ばれることもあります。
尿漏れや軽失禁とは、下腹部に力を入れた場合に少し尿が漏れることや、トイレに間に合わず少し尿が漏れることなどをさします。そのため、尿漏れの程度や量などを考慮して、自分の状態に適した尿漏れパッドを選ぶことが大切です。
また、尿漏れパッドは、以下の条件を満たせばおむつと同様の扱いとして、医療費控除の対象になる場合があります。
- 医師の診断を受けて「尿漏れパッドを使う必要がある」と認定された場合
- 医師が「おむつ使用証明書」を発行している
- 購入した尿漏れパッドのレシートがある
ナプキンやおむつとの違い
尿漏れパッドとよく似た商品で、間違いやすいものがいくつかあります。この項目では、以下の商品と尿漏れパッドとの違いを解説します。
- 生理用ナプキン
- パンティライナー
- おむつ
生理用ナプキンとの違い
生理用ナプキンは、月経時の経血を吸収するためのパッドです。経血は尿に比べて粘りが強いため、生理用ナプキンは一般的にはパルプを使用しています。一方、尿漏れパッドは水分量の多い尿をすぐに吸収するよう、おもに吸水ポリマーが使用されています。
そのため、尿漏れに対して生理用ナプキンを使うと、しっかり吸収されず、水分が表面まで出てきてしまい、ベタベタした不快感が生じます。
パンティライナーとの違い
パンティライナーは、おりもので下着を汚さないためのパッドです。生理用ナプキンよりもパッドの面積が小さく、吸収量も少ないのが特徴です。そして粘度の高いおりものを対象とした商品であることから、尿は吸収しきれません。
おむつとの違い
おむつと尿漏れパッドは、「尿」を吸収する点では同じ商品です。しかし吸収量や形状などが異なり、使う目的も違います。
尿漏れパッドは、おむつと比較すると吸水量が少ない点が特徴です。一般的に「軽失禁」と呼ばれる少しの尿漏れに使用します。
尿漏れパッドは下着に装着して使うため、薄めのつくりで、見た目を邪魔しないようなデザインになっています。そのため、自立して日常生活を送れる方に使うのが一般的です。
一方、おむつは吸水量が多く、下着の代わりに身に着けます。そのため、多少ながら介助が必要な場合に用います。
尿漏れパッドの種類
尿漏れパッドは大きく分けると「昼用」と「夜用」に分類されます。必ずしも「昼用」を夜間に使ってはいけないのではなく、吸水量によって選びます。昼用・夜用どちらも吸水量には幅があり、それぞれ尿漏れパッドの大きさや厚みが異なります。
吸水量は、約3~300mlと幅広いため、自分に合った吸水量の尿漏れパッドを選びましょう。次のとおりです。
おすすめの尿漏れパッド

吸水量で選ぶ尿漏れパッドですが、実際に選ぶときには商品が多く迷う場合もあるでしょう。この項目では、使うシーンやほしい機能に合わせた選び方を紹介するので、尿漏れパッド選びの参考にしてください。
旅行や長時間の外出には吸水量が多いタイプがおすすめ
吸水量が多い尿漏れパッドは、長時間パッドを交換できない場合や、尿漏れ量が増えたと感じる場合におすすめです。普段は吸水量が少ないタイプを使っている方でも、旅行やレジャー、長時間の外出で頻繁にトイレに行けない場合には、吸水量が多いものを選ぶと良いでしょう。
長時間の吸水に耐えられるのは、一般的には吸水量が70ml以上の尿漏れパッドです。夜用の尿漏れパッドであれば、100ml以上の吸水量があり、長時間の使用も安心です。
おしゃれを楽しみたいなら薄型タイプがおすすめ
身体のラインを拾うデザインのパンツやスカートの場合には、かさ張らない薄型タイプの尿漏れパッドがおすすめです。
最近では100ml以上の吸水量がありながら、薄さは数ミリメートルのような尿漏れパッドもあります。
匂いが不安なら消臭タイプがおすすめ
尿漏れパッドで尿漏れ対策はできるものの、尿の匂いが気になる場合もあるでしょう。そのような場合におすすめなのは、消臭タイプの尿漏れパッドです。
最近では、消臭対策として消臭ビーズが含まれていたり、抗菌・消臭シートを使っていたりする商品もあります。また、尿漏れパッド自体に優しい香りが付いているものもあります。
肌荒れが心配なら敏感肌用がおすすめ
尿漏れパッドによるかぶれなどの肌トラブルに悩んでいる方は、敏感肌用の尿漏れパッドがおすすめです。
尿漏れパッドによる肌トラブルは、ムレが原因になることが多いです。敏感肌用の尿漏れパッドは、尿漏れをすぐに吸収し表面に水分が残らないような加工が施してあるため、ムレによるかぶれを軽減できる可能性があります。
肌に優しい素材の尿漏れパッドを使いたい方は、天然素材を選ぶと良いでしょう。最近では天然素材で肌に優しいオーガニックコットンの尿漏れパッドも販売されています。
尿漏れパッドの使い方
尿漏れパッドは、下着に着けて使用します。この項目では、尿漏れパッドの使用方法を男女別に解説します。
女性用尿漏れパッド
尿漏れパッドの裏面には固定用のテープが付属しているため、テープで下着に固定します。ナプキンの固定位置より少し前方に固定しないと、尿漏れに対応できない場合もあるため、注意しましょう。
正しい位置に固定しても尿漏れパッドで吸収しきれない場合は、尿漏れの量とパッドの吸水量が合っていない場合もあります。また、尿漏れパッドは衛生面の観点から、長時間放置せず、排尿ごとに交換することが大切です。
男性用尿漏れパッド
男性用尿漏れパッドは、多くが下着の前面に貼るタイプです。下着に固定しやすいように、粘着テープが付いています。基本的にはパッケージに記載してある方法に従いますが、陰部と尿漏れパッドの位置がずれていると、尿漏れに対応できないため注意しましょう。
また、肌に密着しないデザインの下着だと尿漏れパッドの位置がずれる可能性があるため、ボクサータイプやブリーフタイプで密着感のある下着がおすすめです。
尿漏れパッドを使うときの注意点
衣服の汚れを尿漏れから保護してくれる尿漏れパッドですが、いくつかの注意点があります。使用時は以下に紹介する点に注意して、自分に合った尿漏れパッドを使ってください。
尿漏れパッドをつけたまま洗濯をしない
下着に尿漏れパッドを装着したまま、誤って洗濯しないように注意しましょう。尿漏れパッドは尿をしっかり吸水するように、ポリマーが使用されています。誤って洗濯すると吸水ポリマーが水分を含み、ポリマーが膨らんで尿漏れパッドが破裂します。ポリマーが他の衣服や洗濯機に付着すると、ポリマー除去に時間と手間がかかってしまいます。
誤って洗濯した場合は、できる限りブラシなどを使用して衣服のポリマーを落としましょう。濡れた状態で落としにくい場合には、一旦乾燥させてください。このとき注意したいのは、衣服のポリマーだけでなく、洗濯機内のポリマーも除去することです。流すと排水口が詰まる危険性があるため、ブラシなどでしっかり取り除いてください。
廃棄時は自治体の分別方法に従う
尿漏れパッドは、おむつやナプキンと同様に、一般廃棄物として廃棄します。自治体によってごみの分別方法は異なりますが、ほとんどの自治体で可燃ごみとして扱われています。自治体のごみ分別方法を確認して、正しく廃棄してください。
まとめ
尿漏れパッドの基礎知識や種類、おすすめの尿漏れパッド、使い方、注意点は理解できましたか。
尿漏れパッドは軽失禁パッドとも呼ばれ、少しの尿漏れに対応するパッドです。似たものにナプキンやパンティライナー、おむつがありますが、それぞれ用途が異なります。尿漏れ量を把握し、適切な尿漏れパッドを選んでください。
また施設などでの利用時は、利用者のADL(日常生活活動度)と尿漏れ量に合った尿漏れパッドを選びます。利用者のADLを最大限に活用しながらも、利用者と介助者の双方にとって快適に過ごせる方法を選択しましょう。
使うシーンや使用する方に合った吸水量の尿漏れパッドを選び、尿漏れを気にせずアクティブに過ごしてください。

監修者
福島 実氏
2004年より福祉の職に就き、現在は一般社団法人みらいどの代表として共生社会を目的に活動しています。ケアマネジャーという立場で300名以上のご利用者を担当し、1,000件以上の相談を受ける中で私は「正確な情報を迅速に提供(提案)し回答する」という事を常に心がけることがご利用者様との信頼関係を築く第一歩だと感じました。その為には、社会資源の開拓や福祉にとらわれず様々な知識を深め、地域の方々から信頼される法人になれるよう日々、精進しています。
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